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【実録】「実家片付け」・親孝行のプレゼントは使われない(9)
大量のモノと向き合う中で、母が何を大切にし、何を手放せないのか?その基準が少しだけ分かった気がします。それは、モノの値段やブランドといった「価値」とは全く別のものでした。
大事にしすぎて使われないプレゼントたち

今回の実家整理では、大量のモノを家から出しましたが、手放さないモノがいくつかありました。
それらは、大事にしすぎて、使われないプレゼント、いただきものでした。しかし、その多くは包装されたままだったり、箱に入ったままだったり…。
大事にしすぎて使えなかった?
とおもいきや、奥に仕舞い込みすぎて忘れ去られていたものも。上の画像は、今治タオルが入った箱。包装紙にはシミがつき、中のタオルにもシミが。長い間押し入れの奥底にあったので、傷んでしまっていました。

また、私や妹が昔プレゼントしたバッグやポーチや扇子。あげた本人である私たちはすっかり忘れているのに、母は新品のまま、あるいは少し傷んでも大切に仕舞い込んでいました。
写真は妹がプレゼントしたフェラガモのカチューシャ。使われず仕舞い込まれていたので内側は傷んでいます。エコリングの買取価格は1,000円。

私がプレゼントしたらしい扇子。(渡した本人が忘れている)布のケースは日焼けで変色していて、みすぼらしいので、処分するように促しましたが、絶対嫌だと…
大切に思っているのか?意固地になっているのか?訳がわかりません。
「価値あるモノ」より「思い出のモノ」

一方で、母が手放す決断は意外なところでサッパリしていました。「ウェッジウッド」のイヤーズプレート(1994年私が結婚した年)は、価値が分からなかったのか、あっさり手放したのでエコリングへ。

買い取り金額は200円でした💦
その代わり、絶対に手放さなかったものがあります。

それは、亡くなった祖母に買ってもらったという、古びたブローチ。

不思議なことに、祖母の形見である高価な指輪は早々に手放したのに、このブローチだけは「これだけはダメ」と譲りませんでした。(何度聞いてもダメと言う)

他にも、亡くなった友人手作りのビーズの動物たち(いわゆる”オカンアート”ですね)、ボトルシップ、そして孫である私の娘や、甥っ子たちが書いた手紙。
ある意味、ホラーだったのが、私が小学生の頃、伸ばしていた髪の毛!!人毛55㎝ですよ!しかも43年前!!(◎_◎;)
母にとって本当に価値があるのは、高価な品物ではなく、「誰かからもらったか」「どんな思い出が詰まっているか」という、記憶が宿るモノだったのです。(私の髪の毛に思いが詰まっているのかは謎ですが、毎朝、三つ編みをしてくれていたから思い出なのか…?)
片付けの魔法の言葉は「お別れ」「捨てる」じゃなかった

今回の片付けで学んだ一番の教訓は、「お別れ」「要る?要らない?」「捨てる」は禁句だということ。
「これ、もう古いからお別れしたら?」
と聞くと、母は途端に心を閉ざしてしまいます。
でも、
私)「このサングラス、どうする?」
母)「重くて耳と鼻が痛くなるねん」
私)「じゃぁ、私が使ってあげる」
というと、驚くほど素直に手放すのです。
この作戦で、バッグ、アクセサリー、サングラス、カチューシャ、父の服とお別れし、私や甥っ子が持ち帰りました。
母にとっては「捨てる」のではなく、「娘が使ってくれる」「孫が使ってくれる」という新しい役目を見つけることが、モノを手放すきっかけになったようです。
(持ち帰った物は、エコリングへ。リサイクルで得たお金で収納グッズを購入しました。)
単なる物の整理ではない生前整理
今回の生前整理は、ただモノを減らす作業ではありませんでした。母の歴史や、人との繋がり、そして愛情の形に触れる時間だったように思います。
もしあなたが実家の片付けをする機会があったら、「捨てる」という言葉の前に、そのモノにどんなストーリーが隠れているのか、少しだけ耳を傾けてみてください。そこには、あなたが忘れていた愛情の記憶が眠っているかもしれません。
まだまだ続く…
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